手工芸品
●デビルマスク
デビルマスクはチュークの伝統的な面。
その昔、Tol島には悪さをするお化けが住んでいた。人々はこのお化けを追い払うためにデビルマスクを作った。お化けはデビルマスクを怖がり逃げ出し、二度と戻ってくることはなかった。以来チュークではこの面が魔除けとして様々な場所に飾られている。
●ラブスティック(夜這い棒)
まだチュークの人々がヤシの葉を編んだ家に住んでいた頃、男性はラブスティックという棒を持ち歩いていた。木で作られたそれは各々違う形をしており、実物は1.5mほど。男性は好きな女性が出来るとその棒を見せ、形を覚えてもらう。そして夜になると、月明かりを頼りに意中の女性の家へ赴き、ヤシの葉で編まれた壁にラブスティックを差し込む。女性はその形を確認し、「YES」なら引っ張り、「NO」なら突き返す。見事引っ張られたらカップル成立となった。
現在はこの風習は残っていないが、お土産用としてミニチュアサイズが売られている。
●木彫りの置物
チュークでよく見られる木彫りの置物。タコ、カメ、イルカのモチーフが良く見られる。特にタコはチュークでは古い伝説のある特別なもので、置物や杖など様々な物に使われている。カメの背中はチュークの伝統が描かれたストーリーボードとなっていたり、サメには実物のサメの歯が用いられたり、木彫りは多種多様。写真はタコのワインホルダー。
●戦士のマスク
チューク伝統の戦士の面。日本統治が始まった頃の写真を見ると、これと同じような長い髪と髭のチューク人男性の姿を見つけることができる。
●ムームー・ピラック
チューク人女性の大半は、ムームーというワンピースかピラックというスカートを着用している。ムームーはバルーン型の袖にゆったりとしたシルエットのワンピースで、胸元に施されたスパンコールや装飾で各々のお洒落を見せる。ピラックは単色の布に細かい刺繍が縫われたものと、数種類の布を組み合わせたのもがあり、いずれも裾は波型をしているのが特徴。
これらはローカルマーケットで売られており、ムームーは$35ほど、ピラックは$10~30ほど。
●パンダナスとヤシの葉
チューク人はパンダナスという植物やヤシの葉を編みこんで様々な物を作る。葉は乾燥させて使われることが多いが、まだ青い葉をあえて用いる事もある。葉は縦に裂き、何日も天日干しにしたものを編みこんでいく。
帽子や籠バッグ、うちわやバスケット、大きなものだと敷物、小さなものはピアスやネックレスのアクセサリーに至るまで、その種類は実に多様。
お土産として売られている小ぶりな壁飾りは、貝殻を組み合わせたカメやイルカ、星型が多く見られ、ホテルにはとても大きな壁飾りが飾られていることがある。